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C. 差分式の導出と誤差

appendix-c

ここでは交互格子を用いた場合の空間微分の差分式の導出と, その誤差につい てまとめる. 具体例としてフラックス格子点の変数 2#2 の, 448#448 格子点 上における 7#7 方向一階微分

449#449

の差分式と, その誤差を考える.

1 2 次精度中心差分

フラックス格子点 450#450 上の 2#2 451#4517#7 方向に 452#452 だけずれたスカラー格子点 448#448 上の 2#2 453#453 のテー ラー展開として表すと, 以下のようになる.

454#454 52#52 455#455  
    456#456 (152)

同様に, フラックス格子点 457#457 上の 2#2 458#458459#459 のテーラー展開として表すと, 以下のようになる.

460#460 52#52 461#461  
    462#462 (153)

u_i(u),j のテーラー展開 463#463 u_i-1(u),j のテーラー展開 より,

464#464 52#52 465#465  
    466#466 (154)

これを変形すると 448#448 格子点上における 2#27#7 方向一階微分の式 が得られる.
467#467 52#52 468#468  
    469#469 (155)

上式の 470#470 以上の高次項を無視することで, 交互格子を用いた場合の 2 次精度中心差分の式

471#471 (156)

が得られる. このときの誤差の大きさは
472#472 (157)

となる.

2 4 次精度中心差分

2 次精度中心差分の式を求める際に用いたu_i(u),j のテーラー展 開, u_i-1(u),j のテーラー展開に加え, 448#448 から 7#7 方向に 473#473 だけずれたフラックス格子点での 2#2 474#474 の値を459#459 のテーラー展開として求める.

475#475 52#52 476#476  
    477#477 (158)
478#478 52#52 479#479  
    480#480 (159)

u_i+1(u),j のテーラー展開 463#463 u_i-2(u),j のテーラー展開 より,

481#481 52#52 482#482  
    483#483 (160)

u_i,j の差分式1484#484u_i,j の差分式2を行い 485#485 の項を消去すると,

486#486 52#52 487#487  
    488#488 (161)

これを変形して 448#448 格子点上における 2#27#7 方向一階 微分の式が得られる.

489#489 52#52 490#490  
    491#491 (162)

上式の 492#492 以上の高次項を無視することで, 交互格子を用いた場合の 4 次精度中心差分式

493#493 (163)

が得られる. このときの誤差の大きさは
494#494 (164)

となる.

Yamashita Tatsuya 2010-04-28