この文書は, dcpam5 を用いて手軽に実験を 行うためのチュートリアルです.
dcpam5 インストールガイド を参考に, dcpam5 のビルドを行ってください. 「ビルドの手引き」の「ソースコードのコンパイル」まで行ってください.
ビルドが完了すると, "src/main" ディレクトリ以下に, dcpam_main, init_data, sst_data といった実行ファイルが作成されます. またこのディレクトリには, いくつかのサンプル NAMELIST ファイル (拡張子が .nml のファイル) が用意されています.
$ ls src/main dcpam_ape_T21L16.nml dcpam_ape_T42L16.nml dcpam_hs94_T21L20.nml dcpam_hs94_T42L20.nml dcpam_main dcpam_main.F90 init_data init_data.F90 init_data_T21L16.nml init_data_T42L16.nml sst_data sst_data.F90 sst_data_T21.nml sst_data_T42.nml :
動作チェックを行っている, もしくは行ったことのある いくつかのコンパイラに関する注意書きです.
他のコンパイラについても当てはまる場合があるかもしれませんので, 下記の動作チェックがうまく行かない場合にはご一読ください.
実験の実行は以下の 4 つのステップで行います.
なお, 1 つの実験ディレクトリにおいて複数の実験を実行することもできます. また, 初期値は予め準備せずとも, 実験の実行時に初期値を内部的に生成することも できます. 付属データに関しても同様です.
下に, いくつかの実験の実行方法について説明します.
Polvani et al. (2004) で行われた, 傾圧不安定波動の実験を実行する方法をこちらで説明します.
Held and Suarez (1994) が提案した, 大気大循環モデルの力学過程を評価するための 実験を実行する方法をこちらで説明します.
惑星表面が全て水であるような条件 (水惑星) で実験を行う方法をこちらで説明します.
Neal and Hoskins (2001) によって提案された, 惑星表面が全て水であるような条件 (水惑星) で実験を行う方法をこちらで説明します.
地球的惑星の実験を行う方法をこちらで説明します.
火星の実験を行う方法をこちらで説明します.
Yamamoto and Takahashi (2003) に似た強制を与えた金星的惑星の 実験を実行する方法をこちらで説明します.
簡単な解析・可視化については こちら を参照してください.
この他にも, 解析・可視化をより自在に行う CUI (キャラクターユーザインターフェース) ツール GPhys (チュートリアル) などもあるため, 実際に解析・可視化を行う際には, 適宜選んで使用してください.
実験条件のいくつかについて変更方法を こちら で説明します.
src ディレクトリ以下の編集を行った場合, 以下のようにすることで practice 以下の実験用ディレクトリの内容を簡単に更新することが 可能です. なお, src 以下の Fortran 90/95 プログラムの変更を 行う際には らくらく dcpam5 (製作中) を参照してください.
まず, practice 以下の実験用ディレクトリへ移動します.
$ cd practice/testXX
以下のコマンドを入力します. 更新するか問われるので, "Y" を 入力します.
$ make update Update directory "testXX" ? [y/N]: Y
src ディレクトリ内で更新されたファイルが practice/testXX に コピーされます. 古いファイルは ".bak.XX" というサフィックスが付加 されたファイル名に変更されます.