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石油はあと何年利用できるか ?:
3. 石油枯渇

鈴木徳行
北海道大学 大学院理学研究科 地球惑星科学専攻
suzu@ep.sci.hokudai.ac.jp

[講演ビデオ]
目次


石油公団, 「石油/天然ガスレビュー」 36, 1, 2003.
石油・天然ガスの情報: 石油天然ガスレビュー


図は 資源エネルギー庁より引用.
世界のエネルギー需要予測
  • 中国, アジアの伸びが著しい
  • OECD: 先進国など


図は 資源エネルギー庁より引用.
燃料別エネルギー需要の推移と見通し
  • 2020 年においても 70% は石油・天然ガスに, 90% は化石燃料依存
  • 水力発電はエネルギー効率がよくない (次第に土砂で埋まってしまう)

石油の使用可能量の予測
  • 確認可採埋蔵量: 世界石油会議 (4年に一回) にて見積もる
  • 年間生産量: 使用量
  • R/P = 10 年を切ると使用制限等を行うことになるだろう
  • 究極資源量: 地球にある利用可能な石油・ガス全て(確認されていないもの含む)

確認可採埋蔵量
  • 埋蔵量: 新たな油田が発見されなくとも次第に増える傾向にある
    • 採掘を進めるうちに埋蔵量が上方修正される
  • 可採量:
    • 自発的に地表に湧き出すのは 1 つの油田の石油中の 25%
    • 水を注入して回収する
    • 地下の石油自体を燃やして圧力を増やす (その他の 2 次回収ができなくなる)
    • 不揮発なガスを注入して圧力を増やす
  • 2 次回収方法を研究している組織は少ない



図は石油公団, 「石油/天然ガスレビュー」 (2003) より引用.
石油の国家備蓄


図は Campbell (2002) より引用.


石油生産量のピーク予測
  • 統計的に将来を予測
  • オイルは現在がピーク
  • ガスは 2010 年頃がピーク


北海道の石油
  • 石狩: 新潟, 秋田の油田と同じ新第三紀オイルベルト (1000 万年前) に上にある
  • 古第三紀 (3500 万年前) オイルベルト (太平洋の石油ベルト) が最近発見された
    • 陸上 (湿原) 植物起源のオイル
    • 湿原で堆積後, 細菌によって分解されクチクラ (ワックス) だけが残る
    • アジア域の油田, 炭田の多くも湿原で形成されたもの

  • 太陽光発電: ソーラーパネル
  • 太陽熱発電: 太陽熱湯沸機など

新エネルギー
  • それを建設/維持するために石油をかなり消費していることに注意
  • 太陽光発電: ソーラーパネル
  • 太陽熱発電: 太陽熱湯沸機など


参考文献
2003-04-22 Odaka Masatsugu