斜め衝突実験装置の開発
装置の特長
装置開発の履歴

斜め衝突実験用チャンバー

太陽系で起こる天体衝突現象の多くは、標的天体に対して斜め角度で起こります。 その為、天体衝突現象を理解する上では、様々な角度での衝突実験を行う必要があります。 そこで、衝突銃の衝突角度を変えることができる真空チャンバーを開発しました。

本実験装置の特長

弾丸加速装置として、一段式ガス銃を使っています。このガス銃の設計においては、操作性とメンテナンスの簡易性に重点をおきました。 そのお陰で、一回の実験にかかる時間が非常に短くなりました(平均30分以内)。この一回の実験にかかる時間は、他の研究機関にある銃と比べても桁違いに早いため、多数のデータを取得することが可能となり、従来の実験では困難であった「実験データ再現性の確認」や「取得データの統計的解釈」ということが容易に行えるようになりました。














 装置開発の履歴 

1.斜め衝突実験用チャンバー初期バージョン(at 北大・低温研)

初代斜め衝突実験装置です。当時は弾丸加速装置として、レールガンを使っていました。今から見ると可愛いくらい小さいです。なお、本真空チャンバーの製作は北大・低温研で行いました。衝突角度としては(水平から)15、30、45、60、90度の五方向です。

2.ガス銃導入後(at 東大・本郷)

東大に移動後、ガス銃を導入しました。

装置の写真です。下にあるのが真空チャンバー。上にガス銃があります。 もう少し上から眺めた所です。ガス銃の銃身が長くのびています。 本郷キャンパス理学部3号館でのガス銃の様子。
このT字になっている部分で弾丸の速度を計っています。 実際の衝突実験の様子。手前にある高速度カメラで撮像中です。 これは何?実はこの棒状のものが銃身。ガス銃の要の部分です。

3.大型衝突実験装置(at 東大・柏)

真空装置部分は、人が入れるくらい大きいです。大きな観測窓のお陰でダイナミックな映像が得られます。 弾丸をセットしているところです。この上に真っ直ぐ延びている部分が銃身です。

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