: 2.2.1 乾燥断熱温度減率
: 2 断熱温度減率・静的安定度の近似系
: 2.1 系の設定
Weidenschilling and Lewis (1973), Atreya and Romani (1985) に従って
湿潤断熱減率を定式化する. 熱力学の第 1 法則は,
![$\displaystyle dU = \delta Q + \delta W + \delta Z ,$](img61.png) |
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(15) |
である.
ここで
は内部エネルギー,
は系に加えられる熱量,
は系に加える仕事,
は化学エネルギーである.
考えている系において気体は理想気体として取り扱うことができ,
その変化は断熱的にであるとすると,
(15) 式の各項は以下のように書ける.
ここで
は大気の定積モル比熱の平均値,
は温度,
は圧力,
は 気体分子の 1 モル当たりの体積,
は気体定数,
は平均分子量,
は重力加速度,
は大気中の凝縮成分のモル当たりの
凝縮のエンタルピー,
は凝縮成分のモル比の変化である.
(15) 式に (16) - (19) 式を代入することで,
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![$\displaystyle c_{v}dT + R dT + M g dz + \lambda dX = 0 ,$](img84.png) |
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![$\displaystyle c_{p}dT + M g dz + \lambda dX = 0 ,$](img85.png) |
(20) |
となる.但し
は大気の定圧モル比熱の平均値で,
理想気体の場合
である.
: 2.2.1 乾燥断熱温度減率
: 2 断熱温度減率・静的安定度の近似系
: 2.1 系の設定
SUGIYAMA Ko-ichiro
平成17年8月21日