放射MTGメモ(2014/03/26)
参加者
- 倉本圭、林祥介、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、高橋康人、大西将徳
line-by-line 放射計算プログラムの開発(大西)
- 水蒸気大気の放射計算
- 地表水量と地表温度をパラメタとして水蒸気大気を持つ惑星からの放射を計算
- 地表水量: 0.01M, 0.1M, 1M, 5M (M:1海洋質量=270bar)
- 地表温度: 250 - 2000[K]
- 鉛直分布
- 上空まで対流していると仮定
- IAPWS-95 を使って鉛直分布を計算
- 断熱線が固体、液体領域を通る場合には、気体領域のみ放射計算をする
- 吸収
- HITEMP2010, MT_CKD 2.5
- 吸収断面積 table & Spline補間によって必要な温度圧力の吸収断面積を計算
- 散乱
- H2O のRayleigh 散乱のみ考える
- Goldblatt et al., 2013 と同様の定式化
- 計算波数
- 0.01 - 20000 [cm-1], 波数分解能:0.01[cm-1]
- 地表 2000[K] 条件の計算は、さらに高波数まで計算する予定
- 0.01 - 20000 [cm-1], 波数分解能:0.01[cm-1]
- 計算結果
- https://www.gfd-dennou.org/arch/dcrtm/model/onishi/SteamAtmosphere/
- 結果のみどころ、まとめ方
- 水蒸気大気を持つ系外惑星のH2O量、地表温度の観測可能性の示唆
- 複数の波数でfluxを観測することで、その惑星のOLR, H2O 量,地表温度の推定の可能性
- 追加計算
- 射出限界から外れた条件(H2O量が少なく、OLRが大きくなる条件)でもう少し計算する
- 地表水量と地表温度をパラメタとして水蒸気大気を持つ惑星からの放射を計算
- 今後の方針、課題
- モデル開発
- 「まずはline-by-lineでやれるところまでやる」という方針
- line shape, cut off ,連続吸収をどう扱うか
- onishi 標準モデルは: 25cm-1 cut off と MT_CKD モデル
- cut off を変えた場合の連続吸収の寄与見積もりも検討する
- 雲、エアロゾルの吸収散乱
- 光田計算をお手本に
- 混合大気の吸収断面積の効率的計算
- foreign or self broadening の幅の違いの確認
- foreign or self broadening 100% の吸収断面積を線型に足したものでうまく計算できないか
- k-分布
- ターゲットに合わせて開発する: 仕様書をまとめてもらう
- まずは石渡さん 3次元Nakajima et al., 1992 計算
- H2O と非吸収大気(1[Pa])
- 地球、金星、火星などを想定した計算(高橋芳さん他)
- コードの整理、公開
- dcrtm ページの更新
- アプリケーション
- Abe 1993 の再計算:k-分布をやらないと難しい?
- モデル開発
- mtg 資料
木星大気の計算(高橋康)
- 今後の方向性
- 系内ガス惑星 (木、土、天、海) の放射冷却構造の計算
- 雲をパラメタとして導入する
- 木星の雲構造の計算
- 系内ガス惑星 (木、土、天、海) の放射冷却構造の計算
- モデルの現状
- 対流調節コードの見直し作業中
- 散乱は入っていない
- やるべきこと
- モデルの妥当性をどのように検証するか
- H2, He ガスのRayleigh 散乱の導入
- 吸収係数が 0 になってしまう波数での放射計算の扱い
- 太陽放射の導入
次回の日程
- 2014/03/31(月) 9:00-