放射MTGメモ(2013/07/17)

参加者

  • 石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、高橋康人、大西将徳

line-by-line 放射計算プログラムの開発(大西)

  • line shape に任意の関数形をかけられるようにコードを修正
    • CO2 のsub-lorentzian などの計算を考慮して、voigt 線形に任意の関数をかけられるようにコードを修正
  • MT_CKD 連続吸収モデルの計算について
    • 入力パラメタ: 大気層の (圧力、温度、光路長(cm)、水蒸気の混合比(dry air に対するmixing ratio))
    • 大気組成について
      • 連続吸収データ: H2O, CO2, N2, O2, O3
      • 乾燥大気の混合比 (CO2, O2, Other) は決まっている
      • H2Oの混合比を与えて、全気体の混合比を決定
      • default の大気組成: N2: 78%, O2: 21%, Ar: 0.9%, CO2: 0.0345% (O3, N2O, CO, CH4の混合比は0となっている)
    • onishi model に合わせてMT_CKD 連続吸収モデルを使用できるように以下のような変更
      • CO2, O3 の大気組成も自由に与えられるようにコードの修正
      • 入力パラメタリストを作るfortran code の作成
    • 入力パラメタリストの作成
      • 今回、実装したもの
        • 圧力: 大気層の上下境界の値の平均
        • 温度: 大気層の上下境界の値の平均
        • 水蒸気の混合比(dry air に対するmixing ratio)): 物の量の重みづけ平均
        • 光路長(cm):大気層中の分子の数を静水圧平衡を仮定して計算し、それを平均温度圧力から計算される分子数密度で割って、光路長を算出
      • onishi model と同じ考え方で圧力、温度なども与えるのが良いのではないか
  • US standard atmosphere によるFlux 計算について
    • LBLRTM 内臓のUS standard atmosphere を使用(鉛直45層)
    • 連続吸収は、MT_CKD 連続吸収モデル
    • 計算波数: 0 - 2600000 [m-1], 波数分解能: 1.0 [m-1]
    • 吸収線データ: HITRAN 2008
    • 吸収線のcut off: 2500 [m-1]
    • 計算結果: OLR: 231.6 [W/m2]
      • 想定される値よりかなり小さい (はしもとじょーじさんに以前、とあるコードで計算していただいた結果: OLR: 260 [W/m2])
      • 光学的厚さの計算に誤りがあると思われる
  • mtg 資料
  • To Do
    • MT_CKD model の計算設定の変更
    • US standard atmosphere での放射計算

木星大気の計算(高橋康)

  • 7/11(木) 系外惑星セミナーでのコメントについて
    • 系外惑星 (hot jupiter) の高温環境下の雲(TiO2 など?)も将来的には実装したい
  • 放射計算について進めていること
    • 低温での飽和蒸気圧の導出
    • H2S 凝結の導入
    • 温位プロファイルの作成
  • 正味上向きフラックスについて
    • ガリレオプローブの観測は 4 ミクロン程度までで行っている(ただしガリレオプローブによる正味上向きフラックスが、4 ミクロンまでの積分値とは限らない)
    • 高橋(康) 計算では、計算波数を高波数側に広げると、正味上向きフラックスが大きくなることが報告されていた
    • 波数範囲を広げると、なぜフラックスが大きくなるのか確認する

次回の日程

  • 2013/07/22(月) 9:00-