# 表題 gphys の deb パッケージ作成の手引 # # 履歴 2004/03/14 竹本和彰 # 2004/03/15 小高正嗣 # 2005/01/17 小高正嗣: gphys-0.3.5 用に改変 ■ この文書について この文書は gphys debian パッケージ作成の手引である. ■ ソースダウンロード先 http://www.gfd-dennou.org/arch/ruby/products/gphys/gphys-0.3.5.tar.gz ■ インストールディレクトリ /usr/lib/ruby/1.6/ わからない場合は $ ruby -r rbconfig -e 'p Config::CONFIG["rubylibdir"]' で確認する. ■ 環境変数の設定 パッケージ情報に引用される環境変数 EMAIL と DEBFULLNAE を設定する. $ export EMAIL=odakker(at)gfd-dennou.org $ export DEBFULLNAE="Masatsugu Odaka" ■ 事前インストールパッケージ 事前に以下のパッケージが実行環境にインストールされているか確認する. dh-make-ruby dpkg-dev fakeroot ruby ruby-narray (gphys 使用時に必要) numru-misc (gphys 使用時に必要) numru-units (gphys 使用時に必要) ruby-narray-miss (gphys 使用時に必要) ruby-netcdf (gphys 使用時に必要) ruby-dcl (gphys 使用時に必要) ■ deb パッケージ化: 初めての場合 1) ソースをダウンロードして展開後, ソースのディレクトリ名を <パッケージ名> - <バージョン名> に変更する. 名前に使える文字列は "a-z0-9","+","-" である. 大文字は 使えないことに注意. 今回の場合ソースツリー名が gphys-0.3.5 となっているので, そのまま利用する. 2) パッケージ情報の作成 次にパッケージ情報の雛型を作成する. $ dh_make -r -c rubys これにより, ソースアーカイブトップディレクトリに debian ディレクトリ が作成される. 編集するファイルは以下の通り ・control パッケージ名などのパッケージ情報を記載する. セクションを指定. Section: math 依存関係は以下のように記述する. Depends : ${shlibs:Depends}, libruby(>= 1.6.0), ruby-narray(>=0.5.7), numru-misc(>= 0.5.5), ruby-netcdf(>= 0.5.5), ruby-dcl(>= 1.5.0), numru-units (>=1.3) Suggests: ruby-narray-miss 依存パッケージのバージョン名パッケージ作成環境にあわせて適宜変更 する. ・copyright ライセンス規定を記述する. 詳細は実ファイルを参照. ・changelog パッケージの更新履歴を記述する. これも詳細は実ファイルを参照. ・docs パッケージに含めるドキュメントファイルを記述する. ここでは ソース直下の以下のファイルとディレクトリ名を記述する README ChangeLog doc sample testdata ・rules パッケージ化を行うための Makefile. ソースに Makefile は添付されて いないので, $(MAKE) を実行している行はすべてコメントアウト. - install: build ... # Add here commands to install the package into debian/numru-misc. #$(MAKE) install DESTDIR=$(CURDIR)/debian/numru-misc ruby install.rb -d $(CURDIR)/debian/gphys/usr/lib/ruby/1.6 \ -b $(CURDIR)/debian/gphys/usr/bin 3) パッケージ化 ソース直下のディレクトリにて $ dpkg-buildpackage -rfakeroot を実行する. その結果, 一つ上のディレクトリに gphys-0.3.5-X.diff.gz gphys-0.3.5-X.dsc gphys-0.3.5-X_i386.changes gphys-0.3.5-X_i386.deb gphys-0.3.5.orig.tar.gz が作成される. ■ deb パッケージ化: 再パッケージ化する場合 既に作成したパッケージに不具合があり, 再パッケージ化する場合, gphys-0.3.5-X.diff.gz gphys-0.3.5-X.dsc gphys-0.3.5.orig.tar.gz をダウンロードして $ dpkg-source -x gphys-0.3.5-X.dsc を実行する. または apt を使って # apt-get source gphys とする. これにより, debian ディレクトリを含むソースツリーが復元 できる. ソース直下に移動後, $ dch -i を行う. これによりエディタが changelog ファイルを時動的に読み込んで 起動する. 記載されるパッケージ番号も時動的に 1 つ繰り上がる. あとは新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する. ■ deb パッケージ化: ソースが更新された場合. ソースが更新された場合(ここでは gphys-0.3.6 がリリースされたとする), 古いソースディレクトリにて $ uupdate -u gphys-0.3.6.tar.gz を実行する. これにより, 時動的にソースが更新される. 1 つ上のディレ クトリに新しいソースツリーが展開されているのでそちらへ移動し, あと は新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する.