地球流体電脳倶楽部
理論マニュアル /
現象カタログ参照編 /
地球概観
目次
- 地球に関する基本的な数字
- 天文学に関する基本的な数字
- 時間
- 平均太陽定数, アルベド
- 地球の地形
- 緯度別海陸面積比
-
表1.
地球の緯度帯毎の海陸の面積とその比.
(理科年表, 1990)
- 固体地球の1次元構造
- 密度分布
-
図1.
PREM モデルによる, 鉛直1次元的密度分布.
ρ は密度,
V_p, V_s はそれぞれ地震波の縦波および横波の速度をあらわす.
\eta は水平方向の一様性の指標であり,
\eta=1 のとき完全に一様であることをあらわす.
ただしコアでは \eta=1 としてあり, 図にはかかれていない.
- 温度分布
-
図2.
地球内部の温度構造
(上田,水谷, 1978 による)
- 太陽放射, 地球放射
- 太陽放射
-
図1.
地球大気外における太陽放射のスペクトル.
横軸に波長をとり,
各波長毎の放射束密度を示している.
波長域は 10^{-9}m 〜 10mである.
縦軸の単位は, W cm^{-2} μ m^{-1} である.
(MKS 単位系に比べ, 4桁小さい数値になっていることに注意.)
点線は, 数字の示す温度の相当黒体放射のスペクトルをあらわす.
なお, この図の元になっているデータはNASA(1971)である.
(会田, 1982)
-
図2.
地球大気外における太陽放射のスペクトル.
横軸に波長をとり,
各波長毎の放射束密度を示している.
波長域は, 0.2 × 10^{-6} m
〜 2.6 × 10^{-6} mである.
縦軸の単位は, W m^{-2} μ m^{-1}$ である.
なお, この図の元になっているデータは
NASA(1971)である.
(Duffie, and Beckman, 1974)
-
図3.
大気上端に届く太陽放射エネルギーの緯度・季節変化.
各緯度, 月において, (仮に大気がないとしたときに)
地表 1 m^2 が1日に受ける太陽放射エネルギーの量を示した.
単位は cal である.
ただし, 太陽定数を 1.94 cal cm^2 min
( = 1.35 kW m^2 )として計算した.
(List, 1971)
なお原典は, Leighly,J.B. の private comunication (1948) である.
- 地球放射
-
図4.
衛星観測による地球放射のスペクトル分布.
Nimbus 4 に搭載された マイケルソン干渉計 により観測された
赤外放射のスペクトルである.
横軸は波数(400-1600 cm^{-1})である.
縦軸の単位は, erg ・cm^{-2}
ster^{-1} / cm^{-1} である.
点線は, 地上が数字で示された温度で黒体放射していて,
かつ大気による吸収がないときに
大気圏外で観測される放射スペクトルを示す.
(Hanel et al., 1972)
- アルベド
-
図5.
アルベド, および放射収支の緯度分布.
下の図は惑星アルベドの緯度分布である.
縦軸の目盛は%である.
上の図は放射収支の緯度分布図である.
1分, 地表 1 m^2 あたりの
地球の吸収した太陽放射エネルギー,
および地球放射エネルギー量
が示されている.
これらは,
1962-66 に
衛星 TIROS IV, ESSA III, Nimbus II によって観測された
データを元にして作成された.
(Vander Haal, and Suomi, 1971)
- 放射収支の年変化
-
図6.
図6 \ 放射収支の年変化.
a は入射太陽放射, b は惑星アルベド,
c は太陽放射の地球による吸収, d は外向き長波放射,
e は全放射収支(入射を正とする)の図である.
実線はモデルによる.
その他の点線は衛星観測の解析による.
(Slingo(1982))
- Nimbus 7 計画
-
図7.
Nimbus 7 の形. (Ardanuy et al, 1984)
-
表1.
太陽放射測定用チャンネル特性.
各チャンネル毎の波長特性, フィルターの種類,
ノイズ特性(放射輝度に換算してある)を示す.
FOV は通常は 10° である.
(Jacobowitz, Soule et al, 1984)
-
表2.
地球放射測定用WFOVチャンネル特性.
各チャンネル毎の波長特性, フィルターの種類,
推定放射輝度,
ノイズ特性(放射輝度に換算してある)を示す.
FOV は通常は 121°である.
(Jacobowitz, Soule et al, 1984)
-
表3.
地球放射測定用NFOVチャンネル特性.
各チャンネル毎の波長特性, フィルターの種類,
ノイズ特性(放射輝度に換算してある),
NEP(不明),
FOV を示す.
FOV については,
衛星から地上の真下の点と測定点を結ぶ向きが0.25 °
その垂直方向が 5.12°であることを示す.
(Jacobowitz, Soule, et al., 1984)
-
表4.
LIMS のチャンネル特性.
対象とする気体, 波長特性, 視野角,
ノイズ特性(放射輝度に換算してある)をあらわす.
(Gille et al, 1984)
- 地球大気の鉛直構造
- 温度分布
-
図1.
米国標準大気の鉛直1次元温度分布. 高度は 120km 以下である.
(理科年表, 1990)
-
図2.
高度100km以上の大気の平均温度.
温度構造は太陽活動度によって異なる.
それぞれ太陽活動度が,
a) 非常に弱い, b)並, c)非常に強い, 状態に対応する.
(Houghton (1986). 原図は COSPER (1972))
- 密度分布
-
図3.
米国標準大気の鉛直1次元密度分布. 高度は 1000km 以下である.
高度 120km の部分については,
高度 1000km で 1000 K である, という境界条件の元に解いている.
(理科年表, 1990)
- 組成分布(高度 〜 100 km)
-
図4.
高度 10km から 100km までの大気の微量成分の鉛直分布.
横軸は数密度( 1cm^3 あたりの分子の数)をとっている.
図中の斜めの細い実線は, 全組成に対する質量比である.
Middle Atmosphere Program (1976) の一環として,
7 年間の飛行機, 気球, ロケット観測に基づき作られた.
(Ackerman, 1979)
-
図5.
大気の平均状態に対する種々の成分及びその全体の数密度
(Houghton, (1986). 原図はCOSPER, (1972))
- Appendix 米国標準大気(1966)
- 地球現象論: エネルギーバランス
- 地球大気全球のエネルギー収支
-
図1.
全球平均の放射収支.
数字は入射太陽放射エネルギーを 100 としたときの値である.
(岸保, 田中, 時岡, 1981)
-
図2.
大気海洋陸地系におけるエネルギー収支と H_2O 収支.
エネルギー収支図の数字は,
入射太陽放射エネルギーを 100 としたときの値である.
H_2O 収支図では,
長方形内の数字は貯留量(単位 $\times 10^{19}\mbox{kg}$),
矢印についている数字はフラックス
(単位 $\times 10^{15}\mbox{kg} \mbox{yr}^{-1}$)
をあらわす.
(浅井, 1988)
- 地球大気の子午面構造
- 温度構造
-
図1.
大気の温度の1月と4月の緯度高度分布.
作成に用いたデータは
- 30mb でのベルリン自由大学の観測データ
- 30mb より高いところは, 衛星データ
- 50mb より低いところは, Oortの観測データ
である.
(Barnett and Corney, 1985)
- 東西風
-
図2.
大気の東西風の1月と4月の緯度高度分布(その1).
作成に用いたデータは, 図1 と同じである.
(Barnett and Corney,1985)
-
図3.
大気の東西風の1月と4月の緯度高度分布(その2).
作成に用いたデータは,
1979-86の8年間の 1000 〜 1mb の
geopotential heightのデータ
である.
ただし,
1000 〜 100mb は NMC の予報モデルによる第1推定場に観測値を
最善挿入して得られたものである.
また 70 〜 1mb はNMCの1セクションである CAC
がゾンデのデータを解析したものである.
(Randel, 1987)
- 子午面循環
-
図4.
大気の子午面質量流束(左は12月から2月,
下は3月から5月).
ラジオゾンデ等の観測データを元に作成されている.
(Newell etal, 1972)
- 放射場
-
図5.
大気の加熱率の1月と4月の緯度高度分布(その1).
全球観測した Nimbus7 の LIMSデータ(1978年11月 〜 1979年5月)
を使った.
放射, 温度場, 吸収物質
( H_2 O , O_3, CO_2 ,
NO_2 )
の組成等を衛星のデータにより与え,
光学的性質は適当に与えている.
(Kiehl etal, 1986)
-
図6.
大気の加熱率の 12 〜 2 月 3 〜 5 月
との緯度高度分布(その2)
{他の図と南北が逆であることに注意.}
太陽放射については, 年変化, 波長別強度分布を考慮して与えている.
アルベドは, Sellers(1965) による
{東西一様である.}
温度分布は観測に基づいて与えている.
雲は, 観測に基づき高さ毎に3層にわけて東西一様に与えている.
光学的特性は, 高さ, 波長帯毎に与えている.
H_2 O , O_3, CO_2
については, 観測に即した分布,
吸収帯を重視した光学的特性を与えている.
(Newell, 1974)
- 地球大気のオゾン, 二酸化炭素, 水
- オゾン
-
図1.
1月, 7月の月平均の,
単位面積をもつ気柱内にあるオゾンの総量.
作成に用いたデータは,
FGGE year (1979) になされた, 衛星 Nimbus 7 の
TOMS による
観測データである.
単位は Dobson Unit だと思われる
(WMO, 1985)
-
図2.
高度 0 〜 30km における
オゾンの体積混合率の子午面分布(単位は ppmv).
作成に用いたデータ等は不明である.
(WMO, 1985 )
-
図3.
気圧 20mb$\sim$0.04mb (高度 約30km$\sim$90km )における
各月別の
オゾンの
体積混合率の子午面分布(単位は ppmv).
作成に用いたデータは,
Nimbus 7 のデータである.
横軸に緯度, 縦軸は気圧である.
各図は,
左上は 3月,
左下は 6月,
右上は 9月,
右下は 12月における分布を示している.
この図は, 次の CIRA の原図となるであろう.
(Keating and Young, 1985)
-
図4.
東西平均した,
単位気柱内のオゾンの量の緯度毎の季節変化
(単位は, Dobson Unit).
作成に用いたデータは,
衛星 Nimbus 7 の TOMS による観測データである.
横軸の月は, 読みようによっては11カ月にも見えるが,
おそらく, 時間方向には各月1つずつのデータしかなく,
適当に conter を引いたものと推測される.
(Keating et al, 1985)
- 二酸化炭素
-
図5.
過去2世紀における二酸化炭素濃度の変化(単位はppmv).
氷床コアの氷の測定に基づく.
楕円は誤差をあらわし,
時間の誤差は22年で
これが何故時間方向の誤差になるかは不明. }
濃度の誤差は標準偏差の2倍である.
点線は,
化石燃料による二酸化炭素発生量のみを考慮して
モデルにより逆算した二酸化炭素濃度である.
(Neftel et al,1985)
-
図6.
マウナロア(ハワイ)における
二酸化炭素濃度の変化(単位はppm).
元のデータは, C.D.Keeling による観測データである.
(WMO, 1985)
原図は Keeling,C.D., The Global Carbon Cycle という本だが,
未確認である.}
-
図7.
1982, 83, 84年における
二酸化炭素の濃度の緯度別分布(単位はppmv).
元のデータは, 飛行機(高度 0 〜 1km),
船舶(コンテナ船 : 横浜 - メルボルン間を往復.
緯度 1°につき, 毎年 20 程度のデータあり)
及び昭和基地における観測に基づく.
(Tanaka et al, 1985)
-
図8.
地表面における二酸化炭素濃度
の緯度別季節変化(単位はppm).
作成に用いたデータは
1957-62 にかけて得られた
船上での観測データ
である.
図8 は
これをスムージングして得られたグラフである.
(Bolin and Keeling, 1963)
-
図9.
地表面での二酸化炭素濃度の緯度別年変化
の振幅の緯度分布(単位はppm).
作成に用いたデータは
NOAA/GMCCによる, 1968 〜 82, 83 における測定結果である.
(WMO ,1985)
-
図10.
日本上空における二酸化炭素の濃度
の高度別季節変化(単位はppmv).
作成に用いたデータは,
1979年から1985年までほぼ毎月1回,
日本上空に観測用飛行機を飛ばして
二酸化炭素を観測して得られたデータである.
縦軸は年平均からの偏差であると推測される.
(Tanaka,{\em et al.}, 1987)
- 水
-
図11.
単位気柱内の 水の水平分布.
作成に用いたデータは,
1951 〜 55 年の 7 月の,
850, 700, 500, 300 mb の露点温度である.
水蒸気量は, これを元に
見積もられた.
(武田, 1987)
-
図12.
高度 約10 〜 50 kmにおける
水の体積混合比の子午面分布(単位は ppmv).
作成に用いたデータは人工衛星 Nimbus (LIMS)
の観測によるデータである.
(Remsberg et al, 1984)
-
図13.
高度 約30km 以下における1月と7月の,
水の質量混合比
およびその時間についての標準偏差の子午面分布(単位は g/kg).
作成のためのデータは,
地上およびゾンデの観測によるデータである.
(Newell et al, 1972)
ディレクトリへ: riron/genshou/ earth/
履歴 96/08/02 中野英之