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惑星の気象学 | |||||||||
■ 自転のない惑星大気の循環: 4 日循環
惑星の自転よりも速い金星大気の東西風 (4 日循環) の存在は, 他の太陽系の惑星には見られない特徴である. 地球の場合, 平均的な偏西風の風速 30 m/sec は赤道での自転速度は 460 m/sec にくらべ小さい. 火星や木星, 土星の場合も同様である. 放っておくと地面との摩擦などによって東西風は次第に減速されるはずである. 観測事実を説明するためには東西風を維持するなんらかの仕組みが必要である. 4 日循環が自転のない惑星大気の特徴として生じたのか, それとも金星固有の事情によって生じたのかはよくわかっていない. これまでに以下のような節が提案されているが, いずれも決定的なものではない.
近年の観測から, 高度 70 km 付近の可視で見える雲層と, それより下にある赤外線で見える雲層の模様が異なることがわかってきた (図18). これをヒントにいろいろな波長のカメラを搭載した探査衛星によって, 金星の雲の運動の様子を明らかにすることを目指す 金星大気探査計画 が, 宇宙科学研究所を中心に推進されている. この探査によって得られると期待される複数の高度における雲の運動の様子から, 金星大気の 4 日循環を理解する手がかりが得られるかもしれない.
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最終更新日:
2002/09/10 小高 正嗣 (odakker@gfd-dennou.org) Copyright © 2002- ODAKA Masatsugu | |||||||||
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