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3.1 テストケース1: 極を越える $\cos$ 型の山の移流

テストケース 1 は剛体回転の流れ場に cosine 型の山を置き移流させる実験 である. これは球面浅水方程式系において, $u, v$ を定常とし $h$ の式を移 流方程式として扱う. $u, v$ の初期値は

$\displaystyle u$ $\textstyle =$ $\displaystyle u_{0}(\cos \phi \cos \alpha + \sin \phi \cos \lambda \sin \alpha),$ (22)
$\displaystyle v$ $\textstyle =$ $\displaystyle - u_{0}\sin \lambda \sin \alpha$ (23)

と与える. 流線関数と速度ポテンシャルの初期値は
$\displaystyle \psi$ $\textstyle =$ $\displaystyle - a u_{0}
(\sin \phi \cos \alpha - \cos \lambda \cos \phi \sin \alpha),$ (24)
$\displaystyle \chi$ $\textstyle =$ $\displaystyle 0$ (25)

である. ここで $\alpha $ は球面上での流れの方向を指定するパラメータである. 初期の山の分布は
\begin{displaymath}
h = \left\{
\begin{array}{ll}
(h_{0}/2)( 1 + \cos (\pi r/R) ) & (r < R) \\
0 & (r \ge R)
\end{array}\right.
\end{displaymath} (26)

とする. ここで
\begin{displaymath}
r = a \arccos (\sin \phi _{c}\sin \phi +
\cos \phi _{c}\cos \phi \cos (\lambda -\lambda _{c}))
\end{displaymath} (27)

である. 与えたパラメータはTable 3.1にまとめる. 計算時間は 12 日間で 1 ステップ毎のデータを出力する.


テストケース1のパラメータ
表 3: テストケース 1 で用いたパラメータ
パラメータ
$\alpha $ $0, \quad 0.05, \quad \pi/2 - 0.05,\quad \pi/2$
$u_{0}$ $2\pi a/(12$日) msec${}^{-1}$
$h_{0}$ $1000$ m
$\lambda _{c}$ $3\pi/2$
$\phi _{c}$ $0$
$R$ $a/3$


テストケース1の計算時間
表 4: テストケース 1 の計算時間 (sec)
    T42 T63 T106 T213  
  real 1m11.292s        
Intel Pentium III usr 1m07.220s        
(Coppermine) 1GHz sys 0m04.030s        


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Odaka Masatsugu 平成17年5月16日