用いた数値モデルは SPMODEL の一環として開発された球面浅水モデル
shallow-zd (竹広 他, 2002)である. モデルの支配方程式系は渦度発散型の球
面浅水方程式系である.
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記号 | 変数/物理定数 | |
経度 | ||
緯度 | ||
緯度 ( ) | ||
時間 | ||
経度方向流速 | ||
緯度方向流速 | ||
流体の全厚さ | ||
渦度 | ||
発散 | ||
運動エネルギー | ||
流線関数 | ||
速度ポテンシャル | ||
自転角速度 | ||
重力加速度 | ||
惑星半径 | ||
水平拡散係数 | ||
水平拡散係数 | ||
超粘性の次数 | ||
強制項 |
格子点数 | ||||
切断波数 | 経度方向 | 緯度方向 | (m/sec) | (sec) |
T42 | 128 | 64 | 0.50 | 1200 |
(5.00 ) | (600) | |||
T63 | 192 | 96 | 1.00 | 900 |
(450) | ||||
T106 | 320 | 160 | 1.25 | 600 |
T216 | 640 | 320 | 8.00 | 360 |
空間離散化はスペクトル法を用いて行う. 展開関数は球面調和関数を用いる. 波数切断は三角切断である.ルジャンドル変換の際の数値積分はガウス - ル ジャンドルの積分公式を用いて行う. 非線形項を計算する際には, 先に格子点 上での非線形項の値を計算し, その値のスペクトルを求める方法(変換法)を用 いる. 時間積分はセミインプリシット法を用いて行う. 重力波に関係する線形 項に対しては台形型の陰解法, 摩擦項に対してはオイラー法, その他の項に対 してはリープフロッグ法を適用する. 計算モードの増幅を抑制するため Asselin (1972) の時間フィルターを 1 ステップ毎に適用する. 時間フィルター の係数の値は 0.05 とする.
格子点数, 時間格子間隔, 数値粘性の与え方は Jakob-Chien et al. (1995) に準じる. 非線形項の計算によって生じるエリアジングを防ぐため, 経度および緯度方向の格子点数 は切断波数 に対し を満たすように与える. 超粘性の次数 は 4 とする. 格子点 数と水平拡散係数の値, 時間格子間隔 の与え方は, Table にまとめた.