何故、配列指向型のデータ格納に関して既存のデータベース管理システムよりNetCDFの方が優れているのでしょうか?それはリレーショナルデータベースソフトウェアがNetCDFインターフェースがサポートするデータアクセス法に適していないからです。
まず、既存の関係モデルをサポートするデータベースシステムは データアクセスの基本単位として多次元のオブジェクト(配列)をサポートしていません。配列を関係として表示することは便利なデータアクセス法を不便にし、又、多次元データや座標系の抽象化に対してはほとんど何のサポートもしていません。 配列指向型データを引出・修正・数学的に扱い・表示するためにはまったく異なるデータモデルが必要なのです。
これに関連し、汎用的なデータベースシステムに関する2番目に大きな問題があります。大きな配列に対するパフォーマンスの悪さです。衛星写真・科学的モデルの結果・長期的な全地球気象観測のデータなどを集積を効率的に引出せるように系統立て索引をつけることは既存のデータベースシステムの能力を超えています。
最後に、汎用的なデータベースシステムは資源面でもアクセスパフォーマンス面でも多大な犠牲の元に、配列指向型のデータを解析・管理・表示するためには不必要な機能を提供しています。例えば、精巧なアップデート機能・履歴検査・報告書のフォーマット・業務処理用の機能など科学的な操作には不必要なものばかりです。