☆ epppt (EPnetFaN PowerPoint 整形) セット☆ PowerPoint ファイルを見やすい HTML 形式に変換する Perl スクリプト ■ 概要 PowerPoint はプレゼンテーションに便利だが, それを万人に見えるような HTML 形式に変換するのが面倒くさい. (PowerPoint で「HTML形式で保存」とすると, Windows でしか見られない 形式になって保存される) このスクリプトのセットを使うことで, どのプラットフォームでも 見ることができ, そこそこ見やすい(?)HTMLファイルを作成することが出来る. ■ 梱包物 epppt.tar.gz ファイルを展開することで以下のファイルができあがる はずである. ・ epppt.pl … HTML フォーマットを作成するPerlスクリプト ・ sample … サンプル ・ README.TXT … このファイル (開発者用ツール) ・ Config_epppt_dev … 開発者用 epppt 設定ファイル ・ Makefile … make 用のファイル ■ サンプル (おまけ) sample ディレクトリには, epppt のサンプルが置いてある. (このサンプルを使えるかどうかで, システム上で epppt が 使えるかどうかのテストにもなるだろう) ・ title.txt … サンプルのタイトルファイル ・ menu.txt … サンプルのメニューファイル ・ slide … サンプルのスライド画像置き場 ・ thumbnail … サンプルのサムネイル画像置き場 ・ Makefile … make 用ファイル ・ ORG … 初期化用ファイル/ディレクトリ置き場 ・ Config.epppt … epppt のサンプル設定ファイル ・ epppt.ppt … サンプルの ppt ファイル □ HTML 生成 sample に移動し, epppt コマンドを実行する $ cd sample $ perl ../epppt.pl -x すると, sample ディレクトリ以下に, index.html 等, 生成された HTML 等ができるはずである. ブラウザで実際に見てみて欲しい □ 初期化 生成した HTML を消去し, 初期化したい場合は, $ make clean とすると良い. ■ HTML 作成手順 ◇ Windows で行う作業 まず, Windows 側で ppt ファイルから画像ファイルを生成する必要がある. 1. soi ツール 「P2H」を取得 ppt ファイルから画像ファイルを生成するのには soi ツールの一つ である 「P2H」が便利である. 以下の URL からリンクを辿り, p2h.exe を取得する. http://www.soi.wide.ad.jp/doc/mate/detail.html または http://www.soi.wide.ad.jp/soibeans/ ちなみに, p2h.exe の実体は以下の URL にある. (もちろん上記のページからリンクが貼られている) http://www.soi.wide.ad.jp/pub/software/P2H/ または http://www.soi.wide.ad.jp/soibeans/P2H/ 2. スライド画像用ディレクトリの作成 スライド画像を保管するディレクトリ「slide」を作成する. ここには画像ファイル以外のものは置かないこと 3. P2H でスライド用画像ファイルを生成 a. P2H を起動 b. 「File」→「Open PPT File」で目的の ppt ファイルを開く c. 「File」→「Save Location」で先程作成した slide ディレクトリを指定 d. 「Image」にチェックをつけ, 画像形式を「PNG」とする e. 「Width」を 640, 「Height」を 480 にする ※ 1024x768 モニタを対象にする場合はこのサイズが適当だが, 他のサイズにしても epppt は処理できる. f. 「Export」ボタンを押して画像を出力 g. slide ディレクトリ以下に 1.PNG 〜 **.PNG が作成されていることを確認 3. サムネイル画像用ディレクトリの作成 ※ サムネイルを作成しない場合は必要ない. サムネイル画像を保管するディレクトリ「thumbnail」を作成する. ここには画像ファイル以外のものは置かないこと 4. P2H でサムネイル用画像ファイルを生成 ※ サムネイルを作成しない場合は必要ない. a. P2H を起動 b. 「File」→「Open PPT File」で目的の ppt ファイルを開く c. 「File」→「Save Location」で先程作成した thumbnail ディレクトリを指定 d. 「Image」にチェックをつけ, 画像形式を「PNG」とする e. 「Width」を 200, 「Height」を 150 にする ※ 1024x768 モニタを対象にする場合はこのサイズが適当だが, 他のサイズにしても epppt は処理できる. f. 「Export」ボタンを押して画像を出力 g. thumbnail ディレクトリ以下に 1.PNG 〜 **.PNG が作成されていることを確認 次に ppt ファイルのタイトルファイルを作成する. 5. ppt ファイルのタイトルを「title.txt」に書き込む. ※ 中身は 1行で書き込むこと sample 内の title.txt を参照して欲しい 次に ppt ファイルの小題一覧を作成する. 6. ppt ファイルの中身を見ながら, 小題一覧のテキストファイル 「menu.txt」を作成する 書式は 001:<1つめのスライドの題目> 002:<2つめのスライドの題目> 003:<3つめのスライドの題目> : となる. 具体的には 001:はじめに 002:目次 003:BIOSって? : と書き出せば良い. ※ sample 内の menu.txt を参照して欲しい. 最後に, ここまでで作成した slide, thumbnail, title.txt, menu.txt を Linux 環境のマシン (Web サーバでいいでしょう) にコピーする. ◇ Linux (Web サーバ)で行う作業 0. epppt.pl が利用できるためには... a. perl が使える - 専攻 Web サーバなら必ず使える - perl 5.6.1 で動作確認済 - ※ パスに関して ※ epppt.pl は Debian の環境で作成したので perl のパスが /usr/bin/perl となっている. 他の OS の場合はパスが異なる場合があるので 変更すること (perl のパスは which perl とすると知ることができる) 変更は, epppt.pl 本体の一番上の行の 「#!/usr/bin/perl」を書き換えればよい b. jcode.pl が使える (日本語文字コード用ライブラリです) - 専攻 Web サーバなら必ず使える - Debian GNU/Linux 3.0 ならば, libjcode-perl パッケージを インストールすることで, システムに組み込める - jcode.pl の本家である http://srekcah.org/jcode/ から ダウンロードし, jcode.pl にファイル名を変換して, プログラムを実行する際のカレントディレクトリや, /usr/lib/perl5 等に置くと良いかも なお, 動作確認のために sample ディレクトリが用意されている. もしも下記の手順にしたがってうまく行かない場合, sample 以下で動作チェックを行なって欲しい. 1. slide, thumbnail, title.txt, menu.txt を本来の置き場所に移動 title.txt や menu.txt があるディレクトリにこれから epppt.pl で 作成する index.html が置かれる. 2. 設定ファイル Config.epppt の生成 title.txt, menu.txt があるディレクトリまで移動し, 以下のように epppt.pl コマンドを使用する. $ /epppt.pl -x すると, 設定ファイルである Config.epppt が見当たりません. 1. epppt デフォルトの設定で処理をするなら "y", 2. 処理を中断するなら "n", 3. Config.epppt テンプレートを出力するなら"m" を入力してください [y/n/M]: と表示されるので, "m" を押して Enter キーを押す. すると, Config.epppt のテンプレートが作成される. ※ 旧 dcppt 利用者の皆様へ ここで, "y" を押してデフォルトの設定で処理をすると だいたいは以前の dcppt の動作と一緒になる. Config.epppt などの設定が面倒な場合はそちらを 選んで欲しい. + デフォルト処理の特徴 - サムネイル無し - メニューの上下のリンク無し - スタイルシートによる文字装飾無し - 文字コード euc 3. Config.epppt の設定 Config.epppt を emacs や jvim などの日本語表示可能な エディタで開き, 編集する. ・ ロケーション 各種ファイルやディレクトリの設定が可能であるが, 基本的に変更の必要は無い. 変更の際には, 上記で用意してきたファイルや ディレクトリの名前をそれ似合わせて変更する必要が あるので注意. ・ 文字コード # 出力されるファイルの日本語文字コード # "jis", "euc", "sjis" のどれかを選択 $jpcode = "euc"; デフォルトは euc だが, Windows 環境の人などは sjis でも良いのかも知れない. (上記に該当するもの以外を入力した場合は euc になるので注意.) ・ スタイル設定 # 0: スタイル無し, 1: スタイルあり $style_mode = "1"; # テキストの色 $style_textcolor = '#999900'; : 文字の色や背景色等の設定が可能である. 各設定変数を設定して欲しい. 設定が面倒な場合は $style_mode を 0 にすることで, 装飾無しにもできる. # 前後のページへのリンクに用いる文字列 $previouslink = '[前頁]'; $nextlink = '[後頁]'; スライドの前後のページに飛ぶ際のリンクのメッセージ を設定できる. $upperlink = '▲Parent Dirctory'; $upperurl = ''; $lowerlink = 'ppt ファイル▼'; $lowerurl = ''; 左に出るメニューの上下にリンクを付けることができる. $upperlink, $lowerlink で文字列の指定を, $upperurl, $lowerurl が URL の指定を行なう. 上の $upperlink や $lowerlink は例なので, 変更しても構わない. …が, それぞれ, どちらかでも空になっていると リンクそのものができないので注意. ・ サムネイル # 0: サムネイル無し, 1: サムネイルあり $thumbnail_mode = "1"; # サムネイルへのリンクのメッセージ $thumbnail_link = "サムネイル表示"; # サムネイルの列の数 $thumbnail_col_num = "3"; サムネイルの設定を行なう. 3. epppt を使用して HTML ファイルを作成 再度, title.txt, menu.txt があるディレクトリまで移動し, 以下のように epppt.pl コマンドを使用する. $ /epppt.pl -x すると, 以下のファイル群が作成されるはずである. ・ index.html … インデックスファイル (frame で menu.html と ***.html を呼び出す) ・ menu.html … メニューファイル ・ thumbnail.html… サムネイルファイル (作成した場合) ・ html … frame の右側に出る HTML が格納されるディレクトリ ・ html/***.html … 001.html, 002.html といった HTML ファイルで, それぞれが, pic/001.png, pic/002.png を 呼び出している. ・ slide/***.gif [png, ...], thumbnail/***.gif [png, ...] … 元々, soi ツールでの変換ならば 1.GIF, 2.GIF などとなっていたはずだが, 001.gif, 002.gif といったようにファイル名が 変更されているはずである. 以上で必要な HTML ファイルが作成されたはずである.