dcl,dcl-f90 のインストール(IFC版)
  目次
  DCL(Dennou
Club
Library) とは?
DCLは地球流体電脳倶楽部開発のFortran ライブラリーです. その特徴は
- 日本語のドキュメント(チュートリアルも豊富).
- 欠損値を扱えるなど地球科学用にチューンされている.
- ただである.
です. 詳しくは本家のwebサイトをどうぞ.
準備
DCL を利用するには X があがっている必要がある. 具体的には Xlib に依存している ヘッダファイル類や関数が必要である. よって DCL をインストールする前に以下のことを確認する.
- /usr/X11R6/include 以下に Xlib.h, X.h といったヘッダファイルが存在しているか
- /usr/X11R6/lib 以下にライブラリが揃っているか
-
もしも このようなエラーが出たときには, Xlib パッケージがインストールされていない可能性が高い. もしくは正しくインストールされていないことが考えられる. このときは一度 X に関連するパッケージを抜いて, 再びインストールすること. ただし使用するCコンパイラには gcc を指定すること. これ以外のコンパイラだと大体相性が悪く, 正しくインストールされない.
何度環境を変更しても, 同じエラーが出る場合は, ソースディレクトリ内にキャッシュがたまっていて, それを読み込むためにエラーが発生することもある. このようなときには一度ソースディレクトリ毎消去し, 新たにソースを展開して試してみるとよい.
特に configure をかました際に生成される Mkinclude 中の Xlib 関連のファイルパスが
XINCPATH = -I/usr/X11R6/include
XLIBPATH = -L/usr/X11R6/lib
XLIBOPT = -lSM -lICE -lX11
となっていない場合は注意である.
  インストール(dcl-5.2)
■ 実行環境
- OS
- Debian GNU/LINUX ver.3.0 (woody)
- Fortran77/Fortran90 コンパイラ
- Intel Fortran Compiler ver.7.1(ifc)
- C コンパイラ
- GNU Compiler Collection (gcc-X-X)
■ ソースの入手・展開
以下のurlからダウンロードする.
任意のディレクトリにて展開.
$ tar xvzf dcl-5.2.tar.gz
■ configure, ソースの改変
ディレクトリ内のINSTALLファイルを参考にビルドする.
コンパイルにはf90のコンパイラを用いる事
このとき、bash環境では、
$ export CC=(Cコンパイラ名 この場合gcc)
$ export FC=(Fortranコンパイラ名 この場合ifc)
次に, 扱えるデータの格子点数制限を取り除くため, ソースの一部を書き換える.
DCL-5.2はデフォルトでは描画可能な格子点数はx,y座標ともに400までである.
これを2000まで扱えるようにする. これで今回扱うデータ(156x720)は描画可能である.
書き換えるファイルは
dcl-5.2/src/grph2/uwpack/uwsgxa.f
である. これはDCLにおける水平軸方向の座標定義パッケージである.
このファイル中の NW というパラメータを
PARAMETER (NW=400) ==> (NW=2000)
とすればOK.
その上でconfigureをする.インストール場所は以下に示すとおり.
# ./configure --prefix=/usr/local/dcl
■ make
makeする際にパスを通す.
# export DCLDIR=~/dcl-5.2
展開したトップディレクトリでmake,make installする.
# make
# make install
  インストール(dcl-f90)
■ ソースの入手・展開
以下のurlからダウンロードする.
任意のディレクトリにて展開.
$ tar xvzf dcl-f90-linux.tgz
■ configure
ディレクトリ内のINSTALLファイルを参考にビルドする.
コンパイルにはf90のコンパイラを用いる事
このとき、bash環境では、
$ export CC=(Cコンパイラ名 この場合gcc)
$ export FC=(Fortranコンパイラ名 この場合ifc)
configureをする.インストール場所は以下に示すとおり.
# ./configure --prefix=/usr/local/dcl-f90\
--bindir=/usr/local/dcl-f90/bin \
--with-dclconfig=/usr/local/dcl/bin/dclconfig
■ make
展開したトップディレクトリでmake,make installする.
# make
# make install
  環境設定
システムの ライブラリパスを以下のように書き換える.
# vi /etc/ld.so.conf
/usr/local/dcl/lib
/usr/local/dcl-f90/lib
# ldconfig -v
  参考文献
Copyright (C) 2002 daktu32
最終更新:2003年07月04日
http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~daktu32/DOC/dcl_ffc.html
|