- 水槽
- 40cm × 40cm, 深さ 20cm のパイレックスガラス製.
ガラスを使うのは, 作業流体の臭化メチレンが樹脂を侵すためである.
- 作業流体
- 下層には旋光物質の1つであるリモネンと臭化メチレンの混合液,
上層は水を入れて成層させる.
臭化メチレンを混ぜるのは比重を調整するためである.
- 可視化法
- 容器の下から偏光させた白色光を透過させると,
光がリモネンの層を通る間に偏光面が回転する.
この回転角は波長とリモネンの層の厚さに依存するので,
この光を上からもう一枚の偏光板を通して見ると,
境界面の凹凸が色の違いとなって見える.
カメラは容器の真上にセットする.
- 実験
- 境界面に造波ブロック (アクリル製) を釣り糸でつるし,
容器の角で波を作る.
- 秘伝
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- 境界面には表面張力 (20dyn/cm 程度) が働くので,
この影響を避けるために, ある程度の密度差が必要である.
- カメラの前に写真用の Y2 フィルタ (黄色のフィルタで,
480μm のショートカットフィルタ) をつけると鮮明に撮影できる.
- リモネンと臭化メチレンの混合液が白濁する場合があるが,
温度を上げれば透明に戻る. 理由は不明.
- 2枚の偏光板の間に光を散乱させるものが入ると,
その部分に白い「しみ」が現れる.
綿ぼこりはかなり目立つので注意が必要.