DCPAM 作業ミーティング記録 (2015/09/01)
参加者
- 北大
- 石渡, 荻原, 川原
- 神戸大
- 高橋(芳)
荻原からの報告
- 地形高度を一定にした計算, 東西平均した地形を与えた計算,
観測で得られた地形を与えた計算, の 3 つの場合における
ダストデビルによるダストフラックスの大きさの違いについての
検討
- これまでの検討内容をまとめると
lat=25S, Ls=270 で比較すると ダストフラックスは, 東西平均した地形を与えた計算の方が 地形高度を一定にした計算よりも大きい.
だけど, 顕熱フラックスは, 地形高度を一定にした計算の方が大きい. 顕熱フラックスの違いは地表面気圧の違いによっているものらしい.
対流層の厚さは, 東西平均した地形を与えた計算の方が, 地形高度を一定にした計算よりも大きい. ダストフラックスでは, 東西平均した地形を与えた計算の方が 対流層の厚さが大きくなっていることの方が効いている.
lat=25N, Ls=90 で比較すると ダストフラックスは, 地形高度を一定にした計算の方が 東西平均した地形を与えた計算よりも大きい.
顕熱フラックスは, 地形高度を一定にした計算の方が 東西平均した地形を与えた計算よりも大きい. これは大気の安定度の違いによっているように思われる.
対流層の厚さは, 東西平均した地形を与えた計算の方が, 地形高度を一定にした計算よりも大きい. 対流層の厚さの違いの原因についてはまだ理解できていない.
- 今回は, Ls = 270 の時期に 25S で, Ls = 90 の時期に 25N で,
ダストフラックスが他の緯度に比べて
大きくなる理由について考えるため,
緯度分布の図をいろいろ作ってみた.
Ls=266-272 の期間について,
- 地形高度一定の場合について, 東西平均した, ダストデビルによるダスト巻き上げフラックス, 顕熱フラックス, 対流層の厚さ の緯度分布の図を確認したところ,
どれも lat=25S にピークを持つ.
- 東西平均した加熱率の子午面断面の図を作成した. 対流調節による加熱率は, sigma=0.9 level では 25S 付近が極大 (地表付近では冷却). 力学過程による冷却は, 25S 付近で冷却域が上まで伸びている.
- 上昇流の図を確認したところ, ハドレー循環の上昇域は lat=25S にあった.
- 東西平均地形を与えた計算の結果でも, 上と同じ傾向にあるようにみえる.
- Ls = 86-92 の期間で, 地形高度一定の場合について
東西平均した,
ダストデビルによるダスト巻き上げフラックス,
顕熱フラックス, 対流層の厚さ
の緯度分布の図を確認したところ,
どれも lat=25N にピークを持つ.
- 東西平均した加熱率の子午面断面の図: 対流調節による加熱率は, sigma=0.95 〜 0.5 あたりの level では 25N 付近が極大 (地表付近では冷却). 力学過程による冷却は, 25N 付近で冷却域が上まで伸びている.
- TODO
- Ls=270, Ls=90 以外の時期にもハドレー循環の上昇域の位置と ダストフラックスに関する緒量の対応関係を見てみる.
- 観測された地形を与えた場合の結果を少し詳しく見てみた.
- Ls=270, lat=25S あたりのダストデビルによるダスト巻き上げフラックスの ホフメラーダイアグラムを見てみた. ダストフラックスが小さくなる経度が存在しているように見える. lambda=60,100, 250, 270, 300 付近.
- 地形と対応しているのか対応していないのか, 今後検討してみる.
- Ls=90, lat=25N 付近のダストデビルによるダスト巻き上げフラックスの ホフメラーダイアグラムでも, ダストフラックスが小さくなる経度域が 存在しているように見える.
- TODO
- 観測地形を与えた場合のダストフラックスと地形分布との 対応をよく見てみる.
- 観測地形を与えた場合について, ダストフラックス, 顕熱フラックス, 対流層の厚さの経度分布をよく見てみる. それぞれピークとなる経度 (ローカルタイム) が分かるように 図を書き直してみる.
- これまでの検討内容をまとめると
次回日程
- 2015 年 09 月 08 日 (火) 15:00- TV 会議 (dcmodel meeting の部屋) にて